2016.11.09
こんにちは。菅井歯科医院 藤沢の長岡です。
突然ですが、前に治した歯やその周りの色味が気になることはありませんか?
具体的には、白い被せ物のきわが黒く見える、とか、被せている歯茎が黒ずんでいる、といったことです。
この患者さんは、被せ物のきわの金属が黒く見えるこを気にして来院されました。
白くてきれいなセラミックスは、力に弱く割れやすいという欠点があります。
そのため、セラミックスの被せ物の内側には芯となる固い下地が必要です。
下地の上にセラミックスを盛り付けしています。
長い間、セラミックスの被せ物の下地に使える材料は金属だけでした。
複雑な加工ができ、成人で60kgといわれる噛む力に耐えられる材料だからです。
白い被せ物の内面が金属になっています。
一方で金属には欠点もあります。
金属は歯の色とかけ離れているため、どうしても被せ物のきわにフレームが黒っぽくのぞきやすいです。
また、常に湿っているお口の中では金属イオンが溶出し、歯茎に黒く沈着したり、体内に取り込まれてアレルギーを引き起こす原因になることもあります。
現在は、材料の開発が進み、金属のかわりにジルコニアという硬いセラミックスを下地に使えるようになりました。
左の白い部分がジルコニアの下地です。
右の金属の下地に比べて明るく見えます。
また、そもそも下地が必要のない、強度の強いセラミックスもつくられました。
これらの材料の登場により、メタルフリーの治療が行われるようになりました。
写真左:先ほどの被せ物を気にされていた患者さんです。
写真右:金属を使わないオールセラミックスクラウンで治療をしました。
歯茎の色まで明るくなっているのがわかります。
昔治療した歯がなんだか見栄えが悪くなったと感じる方、そのお悩みはメタルフリーの材料で改善するかもしれません。
藤沢駅より徒歩5分