2016.08.31
こんにちは。藤沢市の歯医者、菅井歯科医院の長岡です。
今回は糖尿病と歯周病についてです。
どちらもよく耳にする疾患ですが、この二つに密接な関わりがあることは意外と知られていません。
糖尿病とは、インスリンというホルモンの作用が不足し、慢性の高血糖状態になる代謝疾患の総称です。
自覚症状が少なく放置されてしまいがちな疾患ですが、治療を行わないと網膜症や腎臓病、動脈硬化症、神経障害、白内障、足の壊疽(腐ってしまうこと)などの重大な合併症を引き起こす、とても怖い病気です。
実は歯周病も糖尿病の重大な合併症の一つです。
糖尿病患者は歯周病が重篤化します。
主な原因としては、高血糖や虚血によって細菌と戦うマクロファージなどの機能が低下し、歯周病菌の増殖が活発になるためです。
そして、歯周病が重篤であるほど血糖コントロールは悪くなります。
歯周病治療によって歯周組織の炎症が改善すると、インスリンの作用が良くなり、血糖のコントロール状態も改善することが報告されています。
つまり、糖尿病だと歯周病が進行しやすく、歯周病の治療をすれば血糖値の改善がみられる、ということです。
これは、日本糖尿病学会でも、日本歯周病学会でも明確に発表されています。
毎日の歯磨きは全身の健康にもつながっているんです。
過去のブログ 脳梗塞と歯周病の関係
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