2015.06.15
こんにちは。神奈川県藤沢市の菅井歯科医院藤沢です。
今日の午前中はインプラント埋入手術がありました。インプラント術前にソケットプリザベーション(Socket Preservation)という処置を併用した症例です。今日はこの「ソケットプリザベーション」というものについてご紹介したいと思います。
インプラントとは,人工歯根のことで,歯を失ってしまったところを補う有効な手段の一つです。
ですのでインプラントが用いられるのは当然,歯を失った後ということです。
歯を失う原因の多くは歯周病です。歯周病が悪くなった(=歯の周りの骨が溶けた)から抜歯をするわけですから,インプラントを埋入するときには骨が非常に少なくなってしまっていることもしばしばあります。
左の写真のように,インプラント埋入時に骨が足りないと,GBRという骨の再生手術を併用しなければなりません。当院では当然GBRも行っておりますが,術後に腫れたり内出血が起こったりしやすいので,避けられるものなら避けたいところです。
そこで,近年注目されているのが,ソケットプリザベーションという骨の温存手術です。
歯周病が悪化した歯を抜歯する際に,抜くだけでは大きな穴になってしまい,先ほどの写真のように骨が足りなくなってしまいますので
抜いたあとの穴に
骨に置換される材料を充填し
その上を特殊な膜(d-PTFE非吸収性メンブレン)で被い,縫合します。
すると,4〜5ヶ月後には
骨の幅が完全に温存されているのがわかります!
こうなれば,後はそのままインプラントを埋入するだけです。
ただ,シンプルに埋入するだけなので,患者さんの体の負担も少ない低侵襲なインプラント治療になりました。
縫合して終了です。
インプラント治療には様々な選択肢があります。また,技術は日々進化しています。治療の際には是非いろいろとご相談ください。
藤沢駅より徒歩5分