2016.04.11
こんにちは。歯周病専門医がいる菅井歯科医院 藤沢の長岡です。
今回は脳梗塞についてお話します。
脳の血管が詰まってしまう脳梗塞は一見歯とは関係なさそうですが、実は血管の健康と歯周病は大きく関係しているんです。
歯周病は歯の表面に付いたプラーク(歯垢、菌のかたまり)の中の歯周病菌が毒素を出して歯茎や骨に炎症を起こし、歯周組織を破壊する病気です。
この時、歯茎は上皮や血管がやぶれて傷になっています。
歯周病はいつもそこにプラークが接しているため、血液中にどんどん歯周病菌が侵入しているのです。
歯周病が原因で血管に菌が侵入することを「歯原性菌血症」といいます。
ちなみに歯周病は成人の8割以上が罹患しているといわれています。
自覚症状はなくても歯周組織の破壊や歯原性菌血症は起こっているんです。
血液中に侵入した歯周病菌は、そこでも毒素を出して血管の壁に炎症を起こします。
この炎症によって生じた活性酸素にLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が集まり、血管の壁にコブ(アテローム性プラーク)を作り、血管を狭めます。
このコブが血管の壁からはがれ、血流にのって血管内を流れ、どこかに引っかかることで血栓となって血管を詰まらせます。
脳で血栓が生じた場合、脳梗塞やくも膜下出血を引き起こします。
心臓なら心筋梗塞が起こります。
脳梗塞の原因はドロドロの血液、だけではないんです。
歯周病は本当にこわい病気です。
当院では全ての患者さんに歯周病の検査を行っています。
まずはご自身のお口の状態を知ってください。
藤沢駅より徒歩5分